国立大学法人とは【倍率・試験日程・試験科目・仕事内容】

 

今回のテーマは、国立大学法人とは【倍率・試験日程・試験科目・仕事内容】です。

 

当記事では、国立大学法人の試験内容、倍率、科目、日程、仕事内容などを紹介しています。

 

国立大学法人の受験を考えている方は、この記事を読むことで全てが理解できますよ。

 

【国立大学法人職員とは】

 

国立大学法人とは、つまり、国立大学の職員のことです。そのまんまですね。

 

たとえば、東京大学、京都大学、千葉大学、筑波大学、東京学芸大学などです。ほかにも数十個の国立大学があります。

 

国立大学の職員は学生のために教育機能の強化、学生サービスの改善を行うために仕事をします。

 

国立大学法人の試験(国立大学法人等職員採用試験)は、北海道、東北、関東甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州の7つの地区で行われます。

 

また、独立行政法人国立高等専門学校機構などの一部の独立行政法人の職員採用でも利用されている試験です。

 

【国立大学法人の仕事内容】

 

学生支援業務

 

国立大学法人の仕事として、みなさんが最初に思いつくのが学生支援業務ですよね。みなさんも公務員試験や民間就活でお世話になるかと思います。

 

主な仕事内容は以下になります。

  1. 学籍管理、修学指導、成績データの処理
  2. 奨学金、授業料免除、学生の健康管理、生活指導
  3. 就職サポート
  4. 大学入試センター試験・個別学力試験の実施
  5. 学生に対する厚生補導

 

研究支援業務

 

研究の助成などを行います。

    1. 受託研究・民間との共同研究等の外部資金受入
    2. 知的財産の管理
    3. 寄附講座・寄附研究部門の設置・運営
    4. 地域研究拠点の運営・推進

     

     

    国際交流業務

     

    海外との学術交流、留学生交流の推進・支援を行う仕事です。

     

    1. 留学生の受け入れ、派遣
    2. 海外の大学・研究機関との学術交流
    3. 外国人研究者の受入
    4. 留学生の生活支援
    5. 教職員の海外渡航

     

    総務・人事業務

     

    組織全体を円滑に運営し、機関で働く全職員をサポートする幅広い仕事です。

    1. 教授会・評議会等の会議運営
    2. 入学式、卒業式等の式典運営
    3. 規則の制定、改廃
    4. 職員の採用、昇任、異動,給与、研修、福利厚生
    5. 将来構想などの企画立案

     

    財務業務

     

    組織の運営に必要な財務上の計画や管理全般に携わる仕事です。

    1. 組織運営に必要な予算の要求・執行
    2. 各種物品の契約・購入・管理
    3. 授業料・検定料・入学金等の収入金の出納

     

    広報、社会連携業務

     

    機関の教育研究活動の内容やその成果を社会に発信する役割を担います。

     

    1. 広報活動の企画・立案・実施
    2. 情報公開に関する業務
    3. 地域貢献活動(公開講座、出前授業等)の企画・実施

     

    医療支援業務

     

    高度先進医療を担う大学病院において、医療現場がスムーズに業務を行えるようにサポートする仕事です。東京医科歯科大学などで採用されるとこのような特殊と言える仕事に従事する可能性もあります。

     

    1. 外来患者の受け入れ
    2. 患者の入退院手続き
    3. 診療費用、入院費用の計算・収納
    4. 診療報酬請求
    5. 医療相談、医療訴訟

     

    図書業務

     

    図書の貸出からインターネットを利用した情報提供まで、利用者のニーズにあわせたサービスを提供する仕事です。

      1. 図書館資料の選定、整理、調達
      2. 図書館資料の閲覧、貸出
      3. 図書館資料の分類、目録作成
      4. 館内の案内
      5. 利用者の情報リテラシー教育

      施設管理業務(技術)

       

      キャンパス全体の計画から、個々の建物、設備等の維持保全等までを担う仕事です。

      1. 建設、設備等の計画、設計、施工管理および検査
      2. 施設・設備の維持管理
      3. 施設の有効活用
      4. 工事の入札、契約等
      5. 省エネルギー対策の策定

       

      教育、研究支援業務(技術)

       

      大学等の研究施設で、専門知識を活かして技術面から教育・研究をサポートする仕事です。

       

      1. 実験機器の運用および維持管理
      2. 教育研究に関わる技術開発
      3. 実験データの提供
      4. 学生の実験実習の準備・技術指導
      5. ネットワークシステムの管理

       

       

      【国立大学法人の試験日程】

       

      こちらは2019年に行われた試験日程です。来年の試験も似たような日程で行われることが予想されます。

       

      国立大学法人等職員試験
      申込受付 インターネットのみでの申込です。

      5月15日(水)10時00分から5月29日(水)17時00分(受信有効)

      1次試験(教養択一試験) 7月7日
      1次試験合格発表 7月25日
      2次試験(人物試験) 選考・採用は各法人が実施。

       

       

      【国立大学法人の試験科目】

       

      科目 出題数
      数的推理 4
      判断推理 8
      空間把握
      資料解釈 1
      現代文 3
      英文 3
      古文 1
      世界史 2
      日本史 2
      地理 2
      思想 1
      文化・芸術
      数学 1
      物理 1
      化学 1
      生物 2
      地学 1
      法律(社会科学) 2
      政治(社会科学) 1
      経済(社会科学) 2
      社会(社会科学) 2
      時事 ※社会科学の各科目の中で問われます。

       

       

      国立大学法人の試験は教養試験のみになります。

       

      専門科目の勉強をしている受験生は問題ありませんが、教養試験のみの勉強で受験を考えている受験生は社会科学の勉強もしなければいけませんね。

       

      社会科学の勉強法についてこちらの記事に詳細を書いていますので、参考にしてくだい。

       

      【国立大学法人の倍率(事務職)】

       

      国立大学法人は、1次受験者数と最終合格者数が公表されていません。

       

      つまり、受験倍率とは1次試験の倍率ということになります。

       

      実際の倍率はこの数字よりも低くなります。なぜなら、国立大学法人の試験の日程は公務員試験の後半であり、申し込みはしたけど、他の試験種でいい結果がでたので試験を辞退する人がたくさんいるからです。

       

      平成31年(令和元年)の倍率

      平成31年 採用予定 申込者数 1次受験者 1次合格者 最終合格者 受験倍率
      北海道 45 1211 非公開 480 非公開 2.5
      東北 56 1914 555 3.4
      関東甲信越 164 8998 1401 6.4
      東海・北陸 89 情報未入手 情報未入手 情報未入手
      近畿 53 3330 731 4.6
      中国・四国 91 2612 1069 2.4
      九州 115 5052 1301 3.9

       

       

      平成30年の倍率

      平成30年 採用予定 申込者数 1次受験者 1次合格者 最終合格者 受験倍率
      北海道 42 1249 非公開 477 非公開 2.6
      東北 55 2183 538 4.1
      関東甲信越 153 9949 1369 7.3
      東海・北陸 88 3279 1307 2.5
      近畿 48 4052 742 5.5
      中国・四国 98 2702 1129 2.4
      九州 131 5263 1478 3.5

       

       

      平成29年の倍率

      平成29年 採用予定 申込者数 1次受験者 1次合格者 最終合格者 受験倍率
      北海道 48 1420 非公開 499 非公開 2,8
      東北 38 2243 497 4,5
      関東甲信越 148 10877 1366 8.0
      東海・北陸 58 3598 1488 2.4
      近畿 42 3830 758 5.0
      中国・四国 77 2810 788 3.6
      九州 73 5495 856 6.4

       

       

      【国立大学法人はかなりお得な試験!その理由は!】

       

      国立大学法人の1次試験に合格すると、今度は2次試験を受けることになりますよね。

       

      実は、この2次試験がお得なんです。

       

      なぜなら、日程が被らない限り何個でも面接試験を受けることができるのです。

       

      たとえば、東京大学、千葉大学、筑波大学、東京学芸大学、埼玉大学などなど。

       

      これだけの数の面接試験を受ければ、どこかから内定をもらえるんじゃないかという希望を持つことができますよね。

       

      C日程の市役所など、試験日程が遅い試験種が本命の人にとっては、メンタルの安定剤的な役割も発揮しますよ!

       

      【1次試験合格発表以降の流れについて】

       

      1次試験の合格発表後は、各地区の採用機関が合格者を対象に説明会を行います。

       

      参加は義務ではないと言いますが、この説明会で2次試験の面接の予約を取るという期間が多いため、採用を希望するなら必ず参加したほうがいいです。

       

      また、説明会のあとにメールや郵送で2次試験の予約を受け付ける機関もあります。

       

      このへんは各自が受験する地区のホームページで確認しておきましょう!

       

      【まとめ】

       

      国立大学法人は1次試験に受かってしまえば、2次試験の面接試験は複数箇所受験することができるお得な試験です。

       

      また、教養試験のみで受験できるため、公務員試験の勉強をする時間がない人は国立大学法人に力を入れるのもありかもしれません。

       

      今回は以上です。

       

      それではさようなら(ヾ(´・ω・`)

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