
「裁判所事務官一般職の試験で出題される科目や出題数が知りたい。」
「それぞれの試験科目の配点比率が知りたい。」
「どこ勤務(管轄)になるか知りたい。」
「倍率が知りたい。」
こんな疑問や悩みを抱えている人は、この記事を読むことで解決できます。
さらに、今回!
この記事では、裁判所一般職の倍率を、男女別に分けて計算してみました。
すると、女性の倍率が、男性の倍率と比較して低いことが判明!
それも、少しとかじゃなくて、あきらかに低いです。
気になる方は、当記事の後半で確認してみてください!
- 試験科目や出題数がわかり、どの科目を勉強するべきか把握できる。
- 配点比率がわかり、どの分野に、どのくらい時間を割くべきが検討できる。
- 管轄の種類を知ることができ、自分が働きたい場所を確認することができる。
- 倍率が知ることができる。
目次
裁判所事務官とは【試験科目】
教養試験
科目 | 出題数 | |
数的処理 | 数的推理 | 6 |
判断推理 | 6 | |
空間把握 | 4 | |
資料解釈 | 1 | |
文章理解 | 現代文 | 5 |
英文 | 5 | |
人文科学 | 世界史 | 1 |
日本史 | 1 | |
地理 | 1 | |
思想 | 1 | |
自然科学 | 物理 | 1 |
化学 | 1 | |
生物 | 1 | |
地学 | 1 | |
社会科学 | 法律 | 1 |
政治 | 2 | |
経済 | 2 | |
合計 | 40 | |
解答数 | 40 |
数的数理が17題、文章理解が現代文と英語で10題と多いです。
これらの科目を得意科目にすることができれば、教養試験は問題なしです。
数的処理が苦手なあなたは、こちらの記事を参考にしてみてください。
英語が苦手なあなたは、こちらの記事は読んでみるといいかもしれません。
私も、英語が苦手だったので、参考になるかもしれません。
専門試験
科目 | 出題数 |
憲法 | 7 |
民法1 | 13 |
民法2 | |
刑法(選択制) | 10 |
経済学(選択制) | 10 |
合計 | 40 |
解答数 | 30 |
裁判所一般職の専門試験は、憲法と民法は必修科目ですが、刑法と経済学はどちらを選択して解答をすることになります。
可能であれば、刑法も経済学も勉強しておくべきですが、時間的に余裕がない人は、どちらかに絞って勉強をすることもできますね。
ミクロ経済学や、マクロ経済学が苦手なあなたは、こちらの記事が参考になると思います。
論文試験
試験時間が60分の論文試験があります。
内容は、裁判所に関する知識を問うようなものではなく、地方自治体の論文試験で出題されるようなテーマです。
具体的には、以下のようなテーマが出題されています。
それと、もう一つ注意点があります。
それは、論文試験は一次試験で行われますが、一次試験の合否には関係はありません。
二次試験の面接試験と一緒に採点されることになります。
つまり、教養科目と専門科目のできが悪くても、論文試験でカバーすることができないという事です。
専門記述試験
試験時間は、60分。
試験科目は、憲法のみです。
裁判所の記述試験は、予想がしやすいので、しっかりと準備をすれば、高得点を取ることができますよ。
ちなみに、こちらも論文試験同様に、一次試験では採点がされません。
二次試験の面接試験と同じタイミングで、採点がされます。
面接試験
裁判所事務官一般職の面接試験は、個別面接です。
面接官は三人です。
真ん中の面接官は、裁判官との情報がありますが、どうやらそうではないときもあるみたいです。
裁判官と言えば、嘘を見抜くプロなので、いやですよね(笑)
まあ、この辺の情報をあまり気にしてもしょうがないので、意識しすぎないようにしましょう。
裁判所事務官とは【配点比率】
試験 | 試験科目 | 内容 | 配点比率 |
一次試験 | 教養試験 | ・40題必須解答
・180分 |
2/10 |
専門試験 | ・40題中30題選択解答(憲法と民法は必須解答) | 2/10 | |
二次試験 | 論文試験 | ・1題
・60分 |
1/10 |
専門記述試験 | ・1題(憲法)
・60分 |
1/10 | |
面接試験 | 個人面接 | 4/10 |
ポイントはいくつかありますね。
一つ目は、教養時間の試験時間が、180分であるということ。
つまり、3時間です。
試験時間が他の試験種と比較して長いので、平均点が上がりやすいです。
二つ目、面接試験の配点比率が高いことです。
つまり、筆記試験の点数をひっくり返すことが容易にできます。
面接試験に自信がある人にとっては、有利な試験になりますね。
面接試験が苦手な人は、頑張りましょう!
裁判所事務官とは【管轄】
裁判所事務官一般職には、「管轄」というものがあります。
つまり、どこの地域に採用してもらうかということです。
管轄の種類は以下のとおりです。
fa-check東京高裁管轄
東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県、静岡県、山梨県、長野県、新潟県
fa-check大阪高裁管轄
大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
fa-check名古屋高裁
愛知県、三重県、岐阜県、福井県、石川県、富山県
fa-check広島高裁管轄
広島県、山口県、岡山県、鳥取県、島根県
fa-check福岡高裁管轄
福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、鹿児島県、宮崎県、沖縄県
fa-check仙台高裁管轄
宮城県、福島県、山形県、岩手県、秋田県、青森県
fa-check札幌高裁管轄
北海道
fa-check高松高裁管轄
香川県、徳島県、高知県、愛知県
ちなみに、管轄ごとに、採用予定人数は違います。
ということは、もちろん倍率も変わってきます。
受かりやすい管轄と、そうではない管轄があるということです。
このあと、倍率について説明しますね!
裁判所事務官とは【倍率】
2019年の倍率
管轄 | 申込者数 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
東京 | 4709 | 3196 | 1358 | 1368 | 520 | 6.1 |
大阪 | 1943 | 1427 | 433 | 435 | 150 | 9.5 |
名古屋 | 1364 | 1076 | 453 | 433 | 150 | 7.2 |
広島 | 822 | 642 | 298 | 277 | 90 | 7.1 |
福岡 | 1664 | 1189 | 555 | 538 | 150 | 7.9 |
仙台 | 635 | 478 | 268 | 246 | 88 | 5.4 |
札幌 | 477 | 380 | 189 | 179 | 62 | 6.1 |
高松 | 588 | 460 | 151 | 139 | 45 | 10.2 |
合計 | 12202 | 8848 | 3732 | 3615 | 1255 | 7.1 |
2018年の倍率
管轄 | 申込者数 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
東京 | 4657 | 3180 | 1199 | 1176 | 480 | 6.6 |
大阪 | 2157 | 1616 | 383 | 394 | 130 | 12.4 |
名古屋 | 1457 | 1118 | 429 | 412 | 150 | 7.5 |
広島 | 771 | 621 | 336 | 312 | 110 | 5.6 |
福岡 | 1549 | 1131 | 255 | 252 | 100 | 11.3 |
仙台 | 728 | 553 | 220 | 199 | 66 | 8.4 |
札幌 | 215 | 138 | 112 | 112 | 45 | 3.1 |
高松 | 591 | 467 | 173 | 164 | 50 | 9.0 |
合計 | 12125 | 8824 | 3107 | 3021 | 1131 | 7.8 |
2017年の倍率
管轄 | 申込者数 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
東京 | 4586 | 3040 | 1144 | 1127 | 350 | 8.7 |
大阪 | 2151 | 1525 | 352 | 354 | 135 | 11.3 |
名古屋 | 1448 | 1098 | 311 | 306 | 115 | 9.5 |
広島 | 695 | 522 | 289 | 268 | 104 | 5.0 |
福岡 | 1637 | 1151 | 216 | 225 | 85 | 13.5 |
仙台 | 777 | 578 | 232 | 221 | 81 | 7.1 |
札幌 | 243 | 147 | 110 | 108 | 41 | 3.6 |
高松 | 550 | 408 | 162 | 150 | 50 | 8.2 |
合計 | 12357 | 8469 | 2816 | 2759 | 961 | 8.8 |
2016年の倍率
管轄 | 申込者数 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
東京 | 2580 | 1395 | 961 | 982 | 280 | 5.0 |
大阪 | 2328 | 1464 | 506 | 510 | 134 | 10.9 |
名古屋 | 1334 | 870 | 251 | 246 | 83 | 10.5 |
広島 | 722 | 437 | 125 | 124 | 40 | 10.9 |
福岡 | 1861 | 1130 | 171 | 170 | 70 | 16.1 |
仙台 | 665 | 434 | 201 | 193 | 81 | 5.4 |
札幌 | 460 | 306 | 124 | 126 | 40 | 7.7 |
高松 | 567 | 377 | 89 | 89 | 37 | 10.2 |
合計 | 10517 | 6413 | 2428 | 2440 | 765 | 8.4 |
【女性の倍率があきらかに低い】
調べてみたのですが、ここ数年の女性の倍率が男性と比較して、とても低いです。
参考にした資料:https://www.courts.go.jp/saiyo/siken/jissi/index.html
まずは、2019年(令和元年)に行われた試験の倍率です。
※面接試験だけの倍率を計算しました。筆記試験は考慮していません。
- 東京高裁
男:3.64倍
女:1.97倍
- 大阪高裁
男:3.66倍
女:2.36倍
- 名古屋高裁
男:3.21倍
女:2.59倍
- 広島高裁
男:4倍
女:2.46倍
- 福岡高裁
男:4.67倍
女:2.75倍
- 仙台高裁
男:3.71倍
女:2.1倍
- 札幌高裁
男:3.53倍
女:2.2倍
- 高松高裁
男:4.9倍
女:2.5倍
管轄によって差はありますが、女性の方が面接の倍率が低いですよね。
「いやいや、今年だけかもしれないだろ」
と思って人もいるかと思いますので、2018年に行われた試験の倍率も見てみましょうか。
- 東京高裁
男:2.91倍
女:1.99倍
- 大阪高裁
男:5.16倍
女:1.97倍
- 名古屋高裁
男:2.96倍
女:2.51倍
- 広島高裁
男:3.36倍
女:2.36倍
- 福岡高裁
男:3.47倍
女:1.98倍
- 仙台高裁
男:3.38倍
女:2.48倍
- 札幌高裁
男:2.8倍
女:2.05倍
- 高松高裁
男:4.09倍
女:2.68倍
こんな感じです。
特に平成30年の大阪高裁の数字がやばいですね。
男が5.16倍、女が1.97倍です。
「たまたま、女性に優秀な人が多かったからだ」と言われてしまえばそれまでですけどね。
ちなみに、平成29年もこのような傾向でした。
どう考えても、女性の職員の割合を増やすため、意図的にやっています。
裁判所一般職については、女性有利の傾向がしばらく続くと思います。
女性はチャンスです!!!
そして、女性が多いということは、働く上でも女性にとって、とてもいいことだと思います。
働き心地も抜群だと思います。
ちなみに、男性諸君。
気合いを入れてください!
不安をあおるために書いているわけでなく、しっかりと対策をして面接に挑んでほしいので、書いています。
裁判所事務官とは【まとめ】
最後まで、読んでいただきありがとうございました!
よかったら、別の記事も読んでみてください。
参考になることがあるかもしれませんので!